2007年9月21日号
中部地区 奥村和徳さんより
2007年8月、定年退職前からの計画「ケアンズ滞在6ヶ月」の長期ロングステイがいよいよスタートしました。
今回は2年前の2週間のロングステイを経て今年退職になったのを機に、これからの人生設計を見直す為のステイです。前回のCQLAでの体験滞在後、(妻を亡くし、定年となった後の)新しい人生の過ごし方への楽しみが見つかり、この2年間、CQLA通信を読みながら、情報を収集し、今回の計画を練ってきました。
今回のケアンズでの生活のベースは、語学学校への通学と現地の人々との交わりを中心にした生活をしたいと考えています。
今回は最初3ヶ月間、ケアンズで語学学校と海外生活に慣れたあと、ニュージーランドへ肝試しの小旅行のあと、またケアンズへ戻り、そこを生活の起点として次の3ヶ月はオーストラリア国内を旅行する予定です。
海外で6ヶ月の単身滞在ですが、万一の場合、CQLAのサポートが受けられるので、何でもチャンレンジしていくつもりです。
このオーストラリアでの6ヶ月の長期滞在の計画の際、CQLAさんから半年間の滞在費用を経済的にする為に、最初は「ホリデーアパートメント」、そして生活と語学学校に慣れた頃に「賃貸物件」への引越しを薦められました。飛行機チケットも同じジェットスターのチケットでもオーストラリア国内での購入の方が安いと教えていただき、名古屋-ケアンズの片道切符だけで渡航する予定でした。
ところが、出発直前、日本の旅行会社から「オーストラリアは入国審査で帰路の航空券の提示が求められるので、片道の航空券だけだと入国拒否になるかもしれない」などと脅かされたため、CQLAの藤井さんに相談しましたところ、何が入国審査でチェックされるかなど適切なアドバイスをいただきました。
8月22日、中部国際空港を出発し、翌朝、ケアンズ空港に無事到着。
藤井さんのアドバイスのおかげで出発前の不安も解消され、心配した入国審査も問題なく、帰路の航空券の提示は求められませんでした。
私を含め提示しないといけないと思っている方も多いようですが、最近は片道だけの航空券を購入して入国される方も増えていて、航空券自体が電子データだけなので、昔のような数枚綴りの航空券はオーストラリアではもう主流ではなく、パスポートと予約番号だけで確認されるだけとの藤井さんの説明が、今回の自分の体験で納得できました。
到着ロビーに出たら、スグに宿泊施設へ移動です。前回の滞在で、自分で移動することは経験済みですので、ロビーを出て、目の前のタクシー乗り場でタクシーを利用。(これも費用節減の知恵を頂きました。)7分くらいで街中のコンドミニアム「オークス・シティー・キーズ」に到着し、チェックインして入室しました。
「オークス・シティー・キーズ」は、ケアンズのダウンタウンに位置し、オージーや観光客の憩いの場所「エスプラナーデ(海岸)通り」まで徒歩数分。そこではオージーや観光客たちが早朝からウォーキングやスイミングなどを楽しんでいます。
私も、毎日、早朝から1時間程の散歩に出かけ、その途中に立ち寄る朝食の場所もCafe「COAST」に決め、マスター、ウェイトレスの方と顔見知りになりローカル気分で、毎日、趣味と実益で英会話を楽しんでいます。
そして、到着2日目からCQLAの「男一人の海外生活「クロコダエル・ダンディー」体験 オージーから学ぶダンディーに男暮らしを楽しむコツ」のスタートです。
まず最初は英会話レッスン。先生は2年前と同じDON先生です。お互いに変わりなく、再会を喜び合いました。この英会話レッスンでは、授業の最後に英語を使う課題が出されました。その課題を実践するため観光名所「パームコーブ」や「ポートダグラス」などへバスで出かけました。最初は自分一人で英語での予約や公共バスの利用にドキドキしましたが、おかげで、その土地で出会うオージーとの会話を楽むこともでき、新しい発見で有意義な時間を持つことができました。それに一人での英語での行動にちょっと自信もできました。
この「男一人の海外生活…」のプログラムは、仕事中心の生活が身についた男性向けのプログラムで、リタイヤー後に、今までの生活パターン・物の考え方を転換させるのに役立つ内容で、日本に生活していたらとても自分だけでは試みないであろうことがたくさん体験できました。
例えば、男の料理のプログラムでは、TERRYさんの指導で、オージー流の簡単料理とワインを楽しみました。手の込んだ料理でなくても、1−2品のお料理とおつまみで、人をもてなす心を体験しました。オージーは、おいしいワインやビールと簡単な料理があれば、人は集い、楽しい時間を過ごせるとのことで、この日は私もそれに挑戦しました。
日本では自宅で人をもてなすというと準備が大変ですが、TERRYさんのお宅では本当に日常の生活のままで気軽に友達を呼ぶそうです。共働きなので、普段の料理も奥さまのLITAさんかTERRYさんか、早く帰った方が作るそうで、TERRYさんにとっては男の料理は生活の一部のようでした。男でも料理ができれば、夫婦&友達と気軽に楽しめるというのが納得できました。
今は、私も定年して時間がたっぷりできたので、こんな時間の過ごし方もできるわけです。気の置けない人々が、気軽に集まって食べて飲んで話をしてというだけで、本当に心が明るくなります。
料理の指導で親しくなったおかげで、その翌日はTERRYさんの自宅に招かれ、奥様LITAさんの手料理をご馳走になり、庭に建造中のWater-Fall造りを手伝ったりと楽しい一日を過ごしました。また帰りも、TERRYさんが,わざわざ車でコンドミニアムまで送ってくれました。
その数日あとには、定年後、自分で家を建築中のPATさんのお宅へ伺いました。キュランダ高原のそのお宅の敷地は1エーカーだそうですが、年をとって大きな家は要らないとの信念から、とても小さな、でもバルコニーが広く、開放的な家を、本当にご自分で建設中でした。
もっともまだ完成まで時間がかかるようですが、扉をつけた段階から既に、建設中の家に住んでいて、ある程度完成したら、次は隣のシャワー・トイレ・洗濯ルームの改築に掛かるそうです。
仕事がひと段落したあと、お土産に持参した赤ワインをPATさんほか、お手伝いの助手の方も一緒に、グラスを片手に会話を楽しみました。(本当は藤井さんのサポートがなければ、会話の1/5程度しか理解できず、やっぱりドンドンと生の英語に触れなくてはとまた実感しました)
私の「どうして自分で建てようと思ったのですか」の質問にPATさんは経費節減と趣味を兼ねてと説明してくれました。(勿論、藤井さんの通訳です!)定年してタップリ時間があるわけですから、なるほど、そうやって何年もかけて自分の家に手を加えていくのがオージーたちの楽しみなのだと藤井さんに教えていただき、日本人ではなかなか考えないオージーの自由な発想と見栄をはらない自然の姿に、また今日は新しいことを学んだ日でした。
PATさんは奥さまと離婚された後、ずーと一人生活で、ある日、このままではいけないと思ったそうです。2年前にアメリカ人の女性(50歳代)と知り合い、今はお互いの家を行き来しながら、彼女の趣味のダンスクラスや登山などに二人で参加しています。パートナーができたことで、ますます、元気で、躍動的な毎日です。彼女と知り合ったきっかけも、ナント、インターネットだそうで、彼女の家でホームパーティーなどをする際にも、TERRYさんと同じで、やはり、二人がそれぞれ得意の料理を披露しているそうです。
60歳をすぎて、男の料理なんてと思いましたが、なるほど、こういうことを当たり前のように自然体でこなせると、女性とのお付き合いも肩肘はらず、しかもお互いの重荷にならず、人生のパートナーとして長く付き合えるのだと教えてもらいました。また、この日は、日本人の男性の私には、新鮮で新しい発見でした。
TERYYさんもPATさんも私と年齢が変わりません。60歳代の前半ですが、気持ちも若く、とにかく体力があります。庭つくりや家つくりなど力仕事を自分でこなすからだと思いますが、こうやって趣味と実益で健康管理ができているオージー男性は、とてもイキイキしていました。そして、やはり外で身体を動かすというのは、健康につながるのだと再認識しました。
このようなオーストラリ人の生活に密着した体験は、何事にも変えがたいものです。これは、一般の旅行会社では出来ないことで、CQLA藤井さんには感謝しています。
さて、いよいよ9月24日からは賃貸アパートメントへ移っての生活が始まります。
一人暮らしなので、ちょっと部屋は贅沢をしても、毎朝、散歩をしているエスプラナーデ(海岸どおり)沿いのホリデーアパートメントを希望していましたところ、幸いロケーションも最高で、今年6月に完成したばかりの新築で、海に面した部屋を探してくださいました。
なかなか希望する日程とロケーションが合わず、CQLAの賃貸サポートサービス がなければ、オーナーとの料金や入居日交渉もできていなかったでしょう。
聞けば、ここはCQLAの長期滞在のホリデーアパートメントとしてもご利用になられるとのことで、6ヶ月の滞在中に、皆さまにお会いできることもあるかと思います。
来週から始まる「ハーバーライト・ケアンズ 」での生活を含めて、これからも滞在中の色々な体験を、皆さまにお知らせしていきたいと思っています。
(於:ケアンズのコンドミニアムにて.
2007年9月.)
|